
2025年3月1日・2日、第20回マスターズ日本選手権が茨城県の国営ひたち海浜公園ディスクゴルフコースで開催されました。本大会は、記念すべき第1回大会の開催地に戻っての開催となり、多くの選手にとって特別な意味を持つ大会となりました。日本全国から集まったプレイヤーが熱戦を繰り広げ、マスター世代ならではの温かさと高い競技意識が会場を包み込みました。
昨年は「ディスクをコントロールする」をテーマにコースを設計しましたが、今年は広大な面積を誇るひたち海浜公園での開催となったこと、さらに近年USマスターズやマスターワールドなど世界へ挑戦するマスター世代が増えてきたことも踏まえ、昨年よりも平均距離を長くしつつ、テクニカルな要素も残したコースを意識して設計しました。
個人的にコースを作成する際は、「ベストスコアはこのくらいかな」と予想を立てるのですが、今年はレギュラーティー・バックティーともに予想を上回るスコアを記録した選手が出たことに驚きました。特に印象的だったのは、MP60に参加された石原選手の3R目−8、MP40に参加された菊地選手の−9です。大会期間中、さまざまなパーティーを見させていただきましたが、この2人に共通していたのは、非常に高いパッティング力。多少ティーショットがズレても、パットでしっかり修正する場面が多く見られました。「Drive for show, putt for dough(ショットで魅せて、パットで稼ぐ)」という言葉を体現する、まさに素晴らしいプレイヤーだったと思います。
また、大会を通じて選手同士の交流も深まりました。長年のライバル同士が健闘を称え合う姿、新たな友情が芽生える瞬間、そして真剣勝負の中にも互いをリスペクトする雰囲気がありました。試合中は全力のプレーが繰り広げられる一方で、ホールアウト後には笑顔で握手を交わし、素晴らしいプレーには惜しみない拍手が送られる——マスター世代ならではのスポーツマンシップが随所に光る大会だったと感じています。
本大会の開催にあたり、多くの方々のご支援、ご協力を賜りました。スタッフの皆様には、設営・運営・スコアリングなど多岐にわたるサポートをいただき、円滑な大会運営を支えていただきました。また、スポンサーをいただきましたINNOVA JAPAN様、Hero disc様には、会場内でのショップ出店、賞品チケットのご提供など、多方面でのご協賛を賜りました。そして、今大会の運営において多大なご協力をいただいたD.chの皆様にも、心より感謝申し上げます。皆様の支えがあってこそ、こうして素晴らしい大会を開催することができました。
第20回という節目を迎えたマスターズ日本選手権は、これまでの歴史を振り返るとともに、今後のさらなる発展を見据える大会となりました。次回大会も、より充実したものとなるよう、ディスクゴルフ界全体の発展に向けて努力してまいります。本大会にご参加いただいたすべての選手の皆様に敬意を表するとともに、また次回の大会でお会いできることを楽しみにしております。
長岡健太