佐賀オープン大会所感
Update:2008/04/25
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4月中旬にもなると真夏日が珍しくない吉野ヶ里だが、この日は朝から東よりの北風が吹き荒れ肌寒ささえ感じる。
13番、「奥の道路はOBじゃない?」今年、2回目の参戦となる石原が言った。
「かなり難しいっすね!」彼らしくない弱気な言葉が梶山学の口からこぼれた。18日午後、練習ラウンドの時である。
19日は晴れたものの風は相変わらず強い。時よりの突風で本部テント前のイスが倒される。スコアボードが風を孕みテントの支柱が軋みをあげる。
「風、強いね。」痛めた腰を労わりながら入念にストレッチをしているのは塚本だ。「先週、熊本でアルテやってきたよ。」
「職業病だからね、腰は…あまり無理するなよ。」
梶山能安は自信気に放った。「これくらいの風がないと緊張しないなあ」2ラウンド目の16番でのことである。
「また今年も兄弟の競り合いになりそうだね。」
同じ頃、吉野ヶ里を練習場とする浜崎も、季節外れの強い風にストレスを溜めていた。
JPDGA公式戦第2戦 第6回佐賀吉野ヶ里オープンが4月19・20日、吉野ヶ里歴史公園で開催された。両日共背振の山がくっきりと望める日和ながら、北から冷たい強風が吹き降ろし、総勢38名の参加選手たちはディスクコントロールに苦戦した。
プロオープン部門では、初日で風を掴んだ梶山学が兄の能安を抑えて2連覇を達成した。
プロマスター部門は、各人がスコアメイクに苦しむ中にあって、安定してスコアを纏めた浜崎が逃げきり2連覇達成。
プロレディス部門は、3年振りのエントリーとなる塚本が、東京から参戦の佐藤、成長著しい野中の追い上げをかわし勝利した。
また、2年連続で3度のエースを刻んだ吉野ヶ里。「吉野ヶ里では何かが起きる」という定説を今年も証明してくれたのは、今回アマアドバンス部門にエントリーしたJon Taylorであった。
7番、左ドッグレッグ93m投げ下ろし。ティーからゴールは見えない。前方障害物を避けながら高くハイザーで投げ出されたQFは左に大きくカーブを描きながら、間もなく視界から消えた。スローに満足してティーを後にするJon。2歩3歩と歩いたころだったろうか、微かにチェーンの音が響いた。
Jon本当におめでとう!僕たちは君のエースに立ち会うことができたことを自分のことのように嬉しく思うよ。
JPDGA佐賀