第30回東京オープン大会所感
Update:2023/04/22
梶山6連覇(オープン)・兼弘2連覇(オープンレディース)
山口3連覇(アマ・アドバンス)
5年ぶりに第30回目となる東京オープンが、無事開催の運びとなりました。雨あり、雷あり、荒れた天候にもかかわらず、86名の選手の奮闘により、無事大会を終えることができました。
数々の工夫を凝らしたコース設定、企画運営でも、新たな取り組みが満載の大会となりました。今回、決勝での観衆の多さには驚かされるばかりです。ディスクゴルフの発展が身をもって体感できた光景でした。今後とも大会を通じて、ディスクゴルフを盛り上げていけることを祈念します。
試合の方は、1日目の悪天候で選手の体調が心配されましたが、元気に2日目を迎える姿にホッとさせられました。
オープン部門では、梶山のスタートダッシュが功を奏してか、随所に見せるゴルフを展開、スコアを崩す場面でも、終始落ち着いたプレーで6連覇を達成しました。2位には、後半、トップに2差と迫る健闘を見せたチャド、3位には昨年日本シリーズに出場しベスト・アマチュア(ロー・アマチュア)となった荒波(健)が、4位には、久々に公式戦出場の手塚が、淡々と試合を進め最も安定したスコアで決勝に残りましたが、この出来事は驚きの復活劇でした。
オープンレディス部門は4人の参加でした。優勝した兼弘は、中盤から圧巻のパフォーマンスを見せ圧勝、今後の活躍に期待したいところです。2位には、1差の争いを制した関口が入りました。
マスター部門は、唯一アンダーパーを記録した菊地の独壇場となりました。
Gマスター部門は、3ラウンド目で逆転に成功した川崎がそのままの調子を維持して逃げ切り優勝。2位には前半健闘の大畠が入りました。
シニア部門では、オープンに次ぐ10名の参加があり、盛り上がりを見せました。中でも藤井、石原の優勝争いと、金子、高山、諸岡の3位争いは熾烈で、その表情からも緊張感が伝わるほどでした。優勝は、3ラウンド目、3アンダーパーのビッグスコアを出した藤井に軍配が上がりました。3位争いは、準決勝で諸岡を逆転した高山と金子の勝負となり、粘りを見せた金子が3位となりました。
<アマチュア>アドバンス部門。常勝山口に挑んだのは服部。ほぼ優勝を掌中に収めたかに見えた決勝の3ラウンド目。ここで少し時間を頂くと、今回の山口は、終始和やかな雰囲気を纏い、余裕すら感じるほどに見えていました。その感じは、7差を付けられた決勝前でも変わることはありませんでした。そのオーラに必死で挑んだのが服部でした。試合経過を見ると、前半の9ホール(10~18番)で一気に7差を詰められ、全くのタイスコアに。ここから食い下がったのが服部。2番ホールで約10mのパットを決めてバーディとした山口に、6番のダブルマンダトリーで追いつくと、8番、山の中腹にゴールのある難コース。このラウンド、アドバンスで2つしか出ていないバーディを、なんとこの2人が記録。全くのタイスコアで最終9番を迎えることとなります。ストレートの精度か距離感か、ビデオで残したかった戦いがここで繰り広げられました。結果、プロ部門でも3ラウンド目パーで上がったのは35%。このホールを見事パープレイにまとめた山口に勝利の女神がほほ笑みました。山口のリラックスした雰囲気が、女神のほほえみまで呼びよせたのでしょうか。3位荒波(恒)、4位には廣瀬が入りました。
アドバンスレディース部門。こちらも接戦。ベテラン吉岡が、荒波(朋)を決勝で逆転して優勝。2位荒波はまだジュニア、今後が楽しみなところです。3位争いは、北原(朋)が決勝で追いついて阿部と3位を分けました。
アマアドバンス(MA)、アマアドバンスレディース(FA)で優勝した山口選手と吉岡選手は、7月15-17日に開催される第2回ディスクゴルフ日本シリーズへの出場権獲得となります。おめでとうございます。
Gマスター部門は、地力のある沖田と竹島の争いとなりましたが、今回だけを見ると、パットの差が勝敗に繋がったようにも見えました。結果、沖田が優勝、竹島が2位となりました。竹島の最終15番ホールのスコア6は攻めた結果と解したい。
U13部門は、難関の8番ホールでバーディを取って見せた栖原(希)が優勝、2位には17番のアイランドホールを攻略した丸島(海)が入りました。今回、大人に交じってのジュニアも散見されましたが、今後ジュニアを増やす企画なども考えていきたいと思います。
最後になりますが、梶山学選手6連覇、兼弘成望選手2連覇、山口太陽選手3連覇、他各部門優勝者の皆様おめでとうございます。大会の運営にご協力いただきました、辰巳の森海浜公園様、INNOVA JAPAN様、並びにスポンサーいただきました企業・個人の皆様、スタッフ及びボランティアの皆様、そして大会にご参加いただきました選手の皆様、誠に有難うございました。
(TD 白井 一夫)