第14回東北オープンが、10月12、13日の両日、秋田県由利本荘市水林スポーツ公園に於いて、プロ27名、アマ28名の参加により開催されました。
東北オープンといえば強風が名物となっていますが、今回は大型の台風19号の接近が懸念される中、奇跡的に風も吹かず雨も降らず、絶好のコンディションで開幕することができました。
1日目の第1ラウンドは、昨年よりもショートホールが増え、好スコア必至と誰もが思っていましたが、意外にスコアが伸びず、プロ部門では、オープンの大滝陽平選手が52、グランドマスターの諸岡通容選手が53、オープンの佐々木晃一選とマスターの藤井善行選手が54と続き、今年のプロワールドシニアレジェンド覇者の高野貞雄選手もグランドマスターにエントリーし、55とその実力を示しました。レディースは、もう一人のプロワールド覇者柿本千枝子選手と今年のプロワールドシニアグラマスレディース3位の関口成子選手がともに59と好発進で抜け出します。
アマ部門では、昨年の雪辱を期すアドバンスの山口太陽選手が唯一アンダーパーの56と好スタートを切り、高野貞雄選手のお孫さんで中学3年生の高野駆選手が5投差の61、昨年優勝の篠田光章選手が62と地元勢が続きました。マスターは、ほぼ地元対決となり、原田邦夫選手が64と2位以下に5投差をつけトップにつけます。グランドマスターは、白井芳一選手が2位の菊池茂樹選手に4投差をつけリードしました。シニアグラマスでは、緒方義憲選手が58と好発進でトップにつけます。アドバンスレディースは山口亜衣選手、マスターレディースは伊東礼子選手がそれぞれトップに立ちました。
プロアマミックススコア順の第2ラウンドでは、大滝陽平選手は大会ベスグロの48をたたき出し、2位の佐々木健二選手に8投差、3位の白井一夫選手には10投差をつけ、連覇に大きく近づきました。マスターは藤井選手が52で回り、2位の江原隆夫選手に3投差、3位の川崎篤人選手に5投差としました。
グランドマスターは、諸岡選手が好調を維持し、57のイーブン、久々復活の六本木孝道選手も55の2アンダーと相変わらずステディなゴルフで、両者トップに並び、2投差で金子栄治選手、大滝朗選手が続きます。レディースは柿本選手が、マスターレディースは関口選手が2位以下との差を広げ独走態勢となりました。
アマ部門では1ラウンド目トップの選手が安定したゴルフを展開し、その座を堅持しました。
2日目は、曇りながらも台風の影響を全く感じさせないそよ風の中でのラウンドとなりました。プロオープンでは、第3ラウンドで白井選手が51と追い上げ、準決勝でもさらに差を詰め、トップの大滝陽平選手に2投差までに迫り、優勝争いは二人に絞られてきました。プロマスターでは、川崎選手が本領を発揮し、準決勝では23のベストスコアでついに藤井選手を逆転します。グランドマスターでも、六本木選手が準決勝で諸岡選手を逆転し、1投差でトップに立ち、4投差で大滝朗選手、6投差で金子栄治選手が続き、この4人が決勝進出となりました。レディースは、柿本選手が#9の連続OBで崩れたものの大差でトップを守り、マスターレディースも関口選手がその差を広げました。
アマアドバンスは、山口選手が安定したスコアで2位以下との差をさらに広げ、決勝でもアンダーパーとして、見事昨年の雪辱を果たし、15投差でうれしい優勝を飾りました。2位には昨年の覇者篠田選手、3位タイに高野駆選手、高橋伸直選手が入りました。アドバンスレディースは、山口亜衣選手が安定したゴルフで昨年に続き連覇を飾り、初参戦の坂井麻祐子選手が2位となりました。マスターは地元の原田邦夫選手が一度もトップを譲らず13投差で快勝。岩手の新鋭村上明光選手が決勝で逆転し2位、真坂選手が3位、小坂選手が4位となりました。
マスターレディースでは、昨年3位の伊東礼子選手が大崩れすることなくスコアをまとめ、うれしい初優勝を飾り、2位には緒方多美子選手、3位には小林扶佐子選手と続きました。グランドマスターは、常勝白井芳一選手が3ラウンドで並ばれたものの、決勝で振り切り、2投差で優勝。2位には菊池茂樹選手、3位に五十嵐守選手、4位高橋宏選手となりました。シニアグラマスでは、斎藤武志選手が3ラウンドまでの貯金を生かし、緒方義憲選手に2投差で逃げ切って優勝。緒方選手が2位、打矢隆一選手が3位、宮本重夫選手が4位となりました。
プロ部門の決勝は大波乱が待っていました。オープン決勝では、白井選手と2投差でスタートした陽平選手。一時は1投差まで詰められたものの、右ドッグレッグの#15でバーディーを奪い、3投差で最終#18一升瓶型60mアイランドを迎えました。このホールをボギーとしても逃げ切れるだけに、ギャラリーの多くは陽平選手の優勝を確信していましたが、陽平選手のショットはことごとくラインの外に転がり出て、なんと10連続OB!このホール2とした白井選手に優勝が転がり込んできました。佐々木健二選手がみちのくOPに続いての2位、3位には佐々木晃一選手が続き、陽平選手は4位となりました。マスターは川崎選手が逃げ切り優勝。2位藤井選手、3位江原選手、4位平林錠太郎選手となりました。グランドマスターは逃げ切りを図った六本木選手を、諸岡選手、大滝選手が追い上げますが、それぞれ惜しくも届かず、六本木選手が1投差で優勝。2位諸岡選手、3位大滝選手、4位金子選手となりました。レディースは柿本選手が大差で優勝、渡辺聡美選手が2位。マスターレディースは、関口選手が危なげなく優勝を決め、2位大滝和枝選手、3位金子慶子選手となりました。
簡単のようで難しい、何でバーディーが取れない?という声が多く聞かれ、魔物が棲む水林のコースを皆さん存分に堪能されたことと思います。
各部門で優勝された皆様、おめでとうございました。
そして入賞者の皆様、残念ながら入賞できなかった皆様も来年は優勝をめざして、また東北オープンへお越し下さいますよう、スタッフ一同、心からお待ちしております。
表彰式では、恒例の秋田の特産品が当たるお楽しみ抽選会も行われ、新米、地酒ほか秋田のうまいものをたくさんお持ち帰りいただきました。
最後に、今大会の開催にあたりまして御協力くださいました岩手県協会の皆様、JPDGA、由利本荘市教育委員会、本荘地域スポーツ推進委員会ほか関係の皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
秋田県ディスクゴルフ協会 第14回東北オープントーナメントディレクター 大滝 朗