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春のおだやかな南風が吹く中、第9回目を迎えた佐賀・吉野ヶ里オープンディスクゴルフトーナメント
現下の日本の危急のときに、開催か中止かと逡巡する事しきりではあったが、関係者に相談するたびに一様に「是非がんばって開催を!」との励ましのお言葉をいただいた。
「よし!佐賀から日本の元気を発信しよう!」と決心し、諸々の困難もなんとか乗り越えて無事に開催できたことを背中を押してくれた関係各位に感謝したい。


さて、コース設定はややトリッキーな部分を織り交ぜながらも、初心者にも楽しくラウンドしていただく事を念頭にデザインした。
とはいえ、第1回大会の名物マンダトリー・ホールの復活や、かつてない160mをOB覚悟で攻めていただくホール、針の穴のコントロールを要求するウッズ等々の練り込んだ作り。

吉野ヶ里名物の池まわりの3つのホールは、時折強く吹く向かい風がプレーヤーを苦しめたようだ。
手元に残るスコアカードには、二桁のスコアがいくつか見受けられた。
ラウンド中にロスト多発し、「投げるディスクがない!」と嘆く選手も(笑)

私的に印象に残ったプレーは、プロ・マスター部門の決勝ラウンドである。
スタート時、2位と3位が伯仲するスコア。しかも4位が2名同スコアからのラウンドだった。
ホール終了ごとに、この2組の順位が目まぐるしく入れ替わる展開。
見ていてしびれた。

ライバルが連続2バーディーを取りリードを奪われても、冷静さを欠く事なく試合を運んだ選手。
相手をどうにか凌ぐために危険を承知でデッドラインを選ぶ選手。
彼らの精神力の高さを、胸の内で讃え続けた決勝ラウンドであった。
ラウンド終了時、2位と3位は逆転し、準決勝ラウンドでぎりぎり4位に追いついた選手が単独の4位に浮上していた。


全体の結果はホームページを参照いただくとして、今回、弥生の大野を舞台に戦った、全ての選手の果敢な挑戦の数々をここに讃えたい。

<反省点>
2011年度最初の本大会は、すなわち新ルールが初めて適用されるトーナメントでもあった。
コース中には、スタンス障害となる水の張られた水田や、立ち入り禁止ゾーンがいくつか。
新ルールに沿って、プレイライン上5m以内の後方にノーペナルティでリマークしてのスローである。

今回は、もうひとつの新ルール、暫定スローが再スローに選べなくなるシチュエーションこそなかったが、今後ルールの適用で判断の難しい事態が起こりそうな予感もあった。

特にルール適用で悩ましかったと思われるのが、「第1投が池に落ちたら無条件にアマ・ティーから第3投」と、「第1投がOBの場合は無条件にアマ・ティーから第3投」の特別ルール。
プレーヤーに聞いたところでは、終了後の自己申告はなかったが、セーフエリアにタッチしてから池に落ちたり、セーフエリアを通過してOBのケースでは、最後にOBラインを横切った場所から1打罰でプレー続行と誤解したパーティーもあったようである。
それは、一般的なOBルールであって、特別ルールとの違いを理解して欲しかった。

今後は、プレーヤー全員に新ルールへの理解を促し、かつ、特別ルールへの理解を得て開催したい。