実広(泰)難コースで驚異の2連覇(今季初Ⅴ)!!!
レディスは塚本が白井とのサドンデスを制す。マスターは終始落ち着いたプレーの大島が初V。Gマスターは、土壇場で逆転した金子が初種目を制した。
今年の辰巳は牙を剥いて選手を待ち受けていた。寒さ、豪雨、風、そして国内戦では最もタイトに仕切られたコース。リンクス特有の条件がすべてそろった戦いは、条件に比例するかのような激戦が展開された。
オープン:初日、昨年の覇者実広が、2ラウンド目に今大会唯一のアンダーパーを記録、雨の実広の真価を発揮した。2位には安定したラウンドで九州の梶山(能)が3差で続く。
トップから8差に梶山(学)、10差に菊地、14差に川崎。このあたりがトップグループ。
2日目に入ると、昨年の2位から優勝を狙う菊地が、3ラウンド、準決と一気にトップと2打差まで迫り決勝へ。巻き返しが期待された梶山兄弟は、3ラウンド目が乗切れず、優勝争いから後退した。2連覇を狙う実広は決勝に入って緊張する場面も見受けられたが、終わってみれば2位菊地と7打差の圧勝でV3を達成した。
レディス:初日、2ラウンド目に塚本が60台のスコアでトップに躍り出る展開。2打差に福原で、1:1の争いか?後続はトップから11~12打差に、白井、稲見、実広となり、やや距離が開く。しかしこのコースでの絶対はない。2日目、2日目に強い白井が3ラウンド目65のビッグスコアで11差を一気に逆転、トップタイに躍り出た。タイには福原が、2打差に塚本が加わり、期せずして06~08の覇者3人で優勝が争われることになった。準決勝に入ると福原が乱調で一歩後退、白井、塚本が2打差で決勝へ。
決勝に入ると、7番アイランドで、遂に塚本が白井を捕らえる。8番で再び白井がリード。9番に入るとその白井に緊張感が走る。2打目、大きくショートしたディスクはPZへ。72ホールを終わって、まったくのタイスコアでサドンデスへ突入した。
アイランド(16番H)を利用したサドンデスは、1ホール目、見事にアイランドを捉えパット争いとなったが両者入らず、2ホール目。ここでも2打目の争いとなり、塚本が見事バーディーで決着した。サドンデスに入って1度もアイランドを外さないハイレベルな戦いだった。
マスター:初日、悪条件に体力のある大島がトップに立った。3差には3連覇を狙う岸が、岸から2差には工藤、河合が肩を並べ、2日目が楽しみな展開となった。2日目は、大島が危なげなく逃げ切って初優勝を飾り、岸の大会3連覇はならなかった。追う立場になると、このコースがいかに難しいか、逆転を狙う決勝は、今まで経験したことのないプレッシャーを受けたに違いない。
Gマスター:初日、新設のクラスで抜け出したのは、石原と3打差で大滝。後続はトップから9打差に金子、11打差に横田が続く。初代チャンピオンの座を賭けて、面白い争いになりそうな展開。2日目、3ラウンド目に金子が唯一60台を記録して一気にトップに躍り出た。1打差で石原。準決は、石原が踏ん張りを見せ、逆に4打差を付けて再逆転で決勝へ。決勝には3番手に横田、4番手に3ラウンド目に嵌った大滝が進出した。決勝7番アイランドホールで金子が2打差に迫り、8番ホール、アイランドマンダトリーへ。金子が完璧なショットでバーディーを取ると、OBとした石原をついに逆転。18番は再逆転を狙った石原のディスクは無常にもOBエリアへ。金子の初優勝が決まった。
アマアドバンス:常勝佐藤が1ラウンド目、アマ部門唯一のイーブンパーで抜出し初日は+1。2番手にはジュニアから参戦の青木が+6。3位には新鋭黒田が+8と続きこのあたりで優勝争いか?2日目に入っても佐藤の安定したラウンドは続き2位以下を寄せ付けず圧勝、4連覇を達成した。2位には3ラウンド目で逆転した黒田が、惜しくも1打差で青木が入った。
アマアドバンスレディス:こちらは上位3人が安定して60~70台前半を記録。初日から順位の変動はなく、優勝は関口、2位に浅谷(久)、3位に吉澤が入った。
<1DAY>
マスター:1ラウンド目、アマチュアのベストスコアを記録した塩原が圧勝。2位に野中が入った。
Gマスター:圧倒的な飛距離を誇る藤井が優勝。2位は鈴木、中岳が分け合った。
シニア:12名参加のこの種目は、危なげなく重松が優勝。2位以下は混戦、抜け出したのは宮本(重)、3位に有賀、1打差で緒方、宮本(順)が4位となった。地元期待の寺川は、惜しくも1打差の6位となった。
レジェンド:坂口、石川の競り合いから坂口に軍配が上がってV
U16:種目は不成立だったが、横田(健)が好プレイを随所に見せ優勝。
U13:高倉(大)が危なげなく制した。このU13にはレディスが参加、巧みなディスク捌きで2位に食い込んだのは白石だった。
<大会を終わって>
大会を振り返って、このコースを回るのに必要なことを考えてみた。
雨、風、寒さでOBが続く。そんな中で、どう気持ちをつなぎ止めるかが課題か?
攻撃的なゴルフで、自分をいかに納得させていくか?学習能力のみ残して、過ぎたことをいかに忘れていくか?置き場所を考えた基本のゴルフに徹するか?
方法は幾つかありそうだが、結局のところ集中力が途切れた時点でおお叩きをすることには変わりは無い。
上位選手はどんな方法でOBの嵐を乗切ったか、話を是非聞いてみたいところだ。
この難コースと悪条件に、2日間体調を整えて参加していただいた選手の皆様に感謝いたします。お帰りになってからの体のケアも十分にお願いして、大きな大会の続く5月を乗り切って頂きたいと思います。
十分なおもてなしができなかった点については、来年しっかり改善して行きたいと考えます。これに懲りずに来年もぜひリベンジにお越しください。
最後になりましたが、協賛頂いた㈱ヒーロー、大会開催に向けご尽力頂いた辰巳の森海浜公園管理事務所ならびに連日奮闘頂いたスタッフの皆様に、心よりお礼申し上げます。
悪条件になると、この3者のチームワーク無しには、大会を乗り切れないことを実感した今回の大会でした。
辰巳の森・白井