第19回東北オープンが、10月13、14日の両日、秋田県由利本荘市水林スポーツ公園において、プロ22名、アマ14名の参加により開催されました。
東北オープンといえば強風が名物となっていますが、今回もお約束のように、台風19号の暴風域に入り、初日のラウンド実施が危ぶまれましたが、結果的には、2日間とも予定通り実施することができました。しかしながら、航空機の欠航、電車の運休、さらには水害による高速道路の通行止めなどが重なり、会場までたどり着けない選手が続出し、大会を楽しみにしていた選手の皆さんは、残念至極だったと思います。
今回のコースは、県協会事務局長の藤村がコースデザインを担当し、恒例のアップダウンに加え、3ホールのダブルマンダトリーや絶妙な配置のOBゾーンの設定など、いつもにもまして難易度が上がり、プロ・アマ同一コースで、全ホールパー3はきつい、との声も聞かれたとおり、台風の影響があったとはいえ、アンダーパーのラウンドは1つもなしという結果になりました。
初日、台風の吹き返しの強風の中で行われた第1Rは、プロオープンの佐々木健二選手が59と、唯一の50台で回り、一歩抜け出します。続くのは、61の望月淳選手とシニアグランドマスターの大島竜也選手。アマではアドバンスの阿部良博選手が62と後続に大差を付けます。
2ラウンド目は風速10m台にまで風も弱まり、好スコアが期待されましたが、やはり、例年より距離が長く、アップダウンの厳しい水林の難コースとあって、50台で回ったのは、佐々木健二選手54、江原隆夫選手57のふたりだけという結果となり、今年の水林コースがいかに難しかったかを物語っています。オープンでは、このふたりに続き、望月淳選手、高橋祐輔選手が3,4番手につけます。マスターは、伊東格選手と藤村成選手が4投差で競り合い、山本浩隆選手と高橋真選手が続きます。シニアグランドマスターでは、大滝朗選手と大島竜也選手が1投差で競り合い、金子栄治選手と横田一平選手が続きます。マスターレディースは、伊東礼子選手と大滝和枝選手が並び、金子慶子選手が5投差で続きます。
アマチュア部門では、アドバンスの阿部良博選手が2ラウンドとも60台でまとめ、2位以下に大差をつけます。マスターは、エントリー3名中2名が台風でたどり着けず、小坂輝夫選手が独走の形となりました。グランドマスターは、実力者の菊池茂樹選手が落ち着いたプレーを見せ、今季からグラマスの村上明光選手に大差をつけます。シニアグランドマスターは、水林の帝王:真坂正男選手と高橋伸直選手が、2ラウンドを終わって1投差で競り合いとなり、3位の斎藤武志選手以下を引き離しにかかります。
2日目は天気も落ち着き、好スコアと名(迷)勝負が期待されましたが、難コース相手に皆さんスコアが伸びず、ベストスコアは、佐々木健二選手と真坂正男選手の57、金子栄治選手が59と、50台は3人だけとなりました。
プロオープンでは、佐々木健二選手が安定したプレーを続け、後続に15差をつけて嬉しい初優勝を飾りました。2位には江原隆夫選手、3位に高橋祐輔選手、4位に望月淳選手が入りました。
マスターは、伊東格選手が藤村成選手を振り切り優勝。ついに水林での雪辱を果たしました。2位に6差で藤村選手、3位には山本浩隆選手、4位高橋真選手となりました。シニアグランドマスターは、終始安定したラウンドを続けた大滝朗選手と大島竜也選手が、3ラウンドを終わってタイで並びましたが、地元の利を活かした大滝選手が12差で優勝。2位に大島選手、3位には3連覇を逃した金子選手、4位に横田一平選手となりました。なお、5位の水林の仙人:85歳の高野貞雄選手は、随所にスーパーレジェンドぶりを発揮してくれました。
マスターレディースは、3名がほぼ横並びとなりましたが、決勝が終わって金子慶子選手と伊東礼子選手が同スコアとなり、サドンデスの結果、金子慶子選手が昨年の雪辱を果たし優勝。2位に伊東礼子選手、2差の3位が大滝和枝選手となりました。
アマ決勝は、アドバンスでは、このところ絶好調?の阿部良博選手が、22差で完勝。2位に石川権一選手、3位は黒渕正人選手となりました。マスターは、台風により前日到着できなかった白井芳一選手が健闘したものの、その差は大きく、小坂輝夫選手が優勝を手にしました。グランドマスターは、今年も菊池選手が危なげないプレーで逃げ切り、5連覇を達成。2位には村上明光選手、3位は、前日台風に阻まれたものの、それでも出場してくれた「皆勤賞!」五十嵐守選手が入りました。シニアグランドマスターは、真坂正男選手がその差を大きく広げ、高橋伸直選手に16差を付けて連覇。2位に高橋選手、常勝斎藤選手は3位に、4位畠山哲選手、5位田中昭男選手と続きました。
台風の影響で、皆様にはご心配をおかけいたしましたが、なんとか予定通り開催することができて嬉しく思っております。「例年になく難しいコースだった」、「バーディーが取れそうで取れない」、「上り下りがきつい」という声が多く聞かれ、終わってみれば、アンダーパーがいなかったという今大会ですが、皆さん、水林の不思議な魔力を、今年も存分に感じていただけたことと思います。
表彰式では、恒例の秋田の特産品が当たるお楽しみ抽選会も行われ、新米、地酒ほか秋田の名産をたくさんお持ち帰りいただきました。
各部門で優勝された皆様、おめでとうございました。
そして入賞者の皆様、残念ながら入賞できなかった皆様も、来年は記念すべき20回大会となりますので、また不思議に満ちた東北オープンへ是非お越し下さいますよう、スタッフ一同、心からお待ちしております。
最後に、今大会の開催にあたりましてご協力くださいました岩手県協会の皆様、JPDGA、由利本荘市教育委員会、本荘地域スポーツ推進委員協議会ほか関係者の皆様、ご参加いただいた選手の皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
第19回東北オープントーナメントディレクター
秋田県ディスクゴルフ協会副会長 大滝 朗