5月5・6日にひるがの高原スキー場にて開催された今年の日本オープンは、国内公式戦では初の試みとしてプロ・アマの2部門のみ、プロ部門は予選3ラウンド+準決勝ラウンド9ホール後に、アマ部門は予選3ラウンド後に上位12位タイまでが決勝ラウンドに進出できる形式で開催された。
総勢49名のプレーヤーがしのぎを削ったコースは、昨年から変更された数ホールがあるものの、スキー場の地形を生かした特設18ホール(Per59)
プロ部門1日目は松田英明が101ストロークで首位、1打差に梶山学、さらに松田から6打離れて青木雅樹が追う展開、また決勝ボーダーの116~119ストローク付近には6名がひしめく混戦で終了した。
前日の好天から一転して雨模様となった2日目の第3ラウンド、松田57・梶山54で梶山が2打差をつけて逆転で首位に立ち、そのまま逃げ切り昨年のオープン部門から通算して3連覇を達成。
3位には準決勝・決勝ラウンドで踏ん張った高倉大、4位には第3ラウンドのベストスコアをたたき出した坂井佑太朗が入賞した。
アマ部門1日目は山口太陽が106ストロークで首位に立ち、3打差で地元期待の高校生ゴルファー松久幹也、さらに3打差で北村卓巳と安藤弘晃が山口を追う。
2日目第3ラウンドはプレッシャーからか松久・安藤がやや崩れ、安藤に代わり吉田興司が4位に躍進するも、首位の山口は安定したラウンドで2位以下を突き放し、2位に7打差をつけて昨年のアマ・アドバンス部門に引き続き連覇、2位には北村、3位松久、4位吉田が入賞した。
そして、決勝進出者の内訳をみるとプロ部門は、オープンクラス7名・レディスクラス1名・マスタークラス3名・GMクラス1名。
アマ部門は、アドバンスクラス8名、マスタークラス1名、GMクラス1名、レジェンドクラス1名、U19クラス1名であった。
プロ部門でレディスクラスの福原有希が9位、アマ部門でレジェンドクラスの重松泰彦が8位タイに入賞という健闘と、アマ部門で3位に食い込んだ松久をはじめ、地元岐阜県の公式戦デビュープレーヤーもアマ部門に多数参戦、またプロ部門でも高校生の田村怜史がプレーするなど若手プレーヤーの活躍も活気に満ちた大会の一因になったことは言うまでもない。
参加いただいたプレーヤーの皆さん、また来年リベンジにお越し下さい、そして、今年来られなかった方は来年のお越しをお待ちしています。
さて私は今回、9番ホールのスポッターとして全選手のプレーを2日間観戦できたので、スポッターの呟きを少し・・・
プロティから直線距離で140m弱、途中の林がゴールを遮る9番ホール(Per4)。
ほとんどのプレーヤーが林を避けて左から攻める中(左図 赤線)、林越えを狙ったのは5人。
梶山学・松田英明は全てのラウンドで林越えを狙い、高倉大・坂井佑太朗・青木雅樹は決勝ラウンドのみ。
林越えに成功したのは、梶山が2回、松田が1回の合計3回のみであったし、林を越えたからといっても10m以上の距離が残るリスクは高い。
ゴルフは上がってなんぼ、であることは重々承知しているが、期待の世代がなかなか越えられない壁があるとすれば、この辺りにヒントがあるのかな?と、ふと思った次第である。
また当然だが、プロ・アマ問わず上位プレーヤーはティスローの横振れの幅が小さい。
特に、雨の第3ラウンドで全体的に飛距離が落ちるなか、飛距離が落ちても横幅のブレが小さいプレーヤーが上位だったことも付記しておきたい。 (以上、敬称略)
最後になりましたが、本大会開催に際し多大なるご協力をいただいた、ひるがの高原スキー場様、(株)ヒーロー様、ディスクスポーツ様、並びに愛知県ディスクゴルフ協会・岐阜県フライングディスク協会・三重県ディスクゴルフ協会の皆さまに厚く御礼申し上げます。
(文責・坂井 美毅)