JPDGA JPDGA JPDGA JPDGA

 北は千葉県、南は沖縄県からプロ37名・アマ32名・計69名のエントリーを得て、平成28年1月23日(土)~24日(日)の2日間、県立吉野公園で、絶好のコンディションの下に、開催されるはずであった。ところがこの両日、日本列島はまさしく天気予報のとおり、異常寒波に見舞われ、鹿児島県もその渦中に埋没した。


 初日の開会式のあいさつで白井一夫プロは、ディスクゴルフ協会本部を代表して①日本全国の中で鹿児島が一番寒い、②アメリカ流で言えば、1月開催の鹿児島オープンは日本のディスクゴルフ活動のトップを飾る大会となる、と述べた。これを聞いて地元スタッフ一同、緊張と自覚を新たにすることであった。
 初日に早くも欠席届若干を受けたが、大部分のエントリーを得て、プロの第1ラウンドが予定通り始まった。組み合わせは、第1グループ;梶山学プロ・アンディペインタ―プロ・野中一平プロ・田添寛プロ、第2グループ;横田浩プロ・諸岡通容プロ・青木雅樹プロ・小田洋平プロ、第3グループ;岩崎麻由プロ・高山幸司プロ・田代忠義プロ・川﨑広道プロ、第4グループ;加藤宏美プロ・大島竜也プロ・藤本博行プロ・長岡健太プロ、第5グループ;塚本里香プロ・武藤秀彰プロ・浜上光生プロ(と名乗るはおこがましいが)・ジョンテーラープロ、第6グループ;中川原友香プロ・田中稔秋プロ・渡正昭プロ・梶山誠道プロ、第7グループ;野中泰治プロ・森省三プロ・下川征巳プロ(注:松原正明プロは欠席届)、第8グループ;白井一夫プロ・中川達也プロ・吉田雅之プロ、第9グループ;吉岡達浩プロ・堺伸雄プロ・西薗良人プロ、第10グループ;平林錠太郎プロ・江原隆夫プロ・日高竜市プロ となってのショットガンスタートであった。
このように始まった第1ラウンド18ホールの結果は、1位梶山プロの45投をトップに、最下位浜上プロの83投で終了した。
第2ラウンドは組み替えメンバーグループでの18ホールでなされた。その結果トップは再び梶山プロの51投、最下位は藤本プロ・浜上プロの76投で締めくくった。
午後も半ばに達するとニアピン競争に入った。出場者は35名。進行係は本県協会の切り札、NHK鹿児島放送局の廣田直敬アナウンサー。80m前方に県マスコットの“ぐりぶー”が鎮座するゴールに向けて、各人パワーとテクニックを駆使して奮闘した。結果、勝ったのは男子が藤本博行プロ。山口県代表65歳は、並み居る20代・30代・40代・50代の選手を押さえて、堂々の優勝をもぎ取った! あっぱれ。女子の部は滋賀県彦根市からの加藤宏美プロ。昨年に続いての勝者となった! この快挙には、泉下の井伊大老も現世のひこにゃんも狂喜したことであろう。
さて、ニアピン競争が終わる時刻となると、会場を包む寒気いよいよ厳しくなり、冬の八甲田山もかくやとばかりの様相となった。とりあえずは第1日目の競技日程を無事終了できたことを多とし、第2日目開催の可否の伝達法を全員で確認した。
夕刻になると早くも雪が舞い、風も出る中、天文館の居酒屋で交流会となった。予約41名全員がそろって、日本各都県とアメリカはカリフォルニア州並びにハワイ州からの、同好の士が好みの飲み物と魚料理での宴となった。同時にこの席は、前日67歳を迎えたばかりの白井プロのバースデイサプライズ祝賀会となった。親衛隊ともいうべき若手女子会員方のイキな計らいに主催者はうなるばかり。予定の2時間を数刻超過して1本閉めで会を打ち上げ、積もり始めた新雪を踏んで三々五々、宿舎へ散った。
第2日目を迎えた。5:00 a.m. NHK の廣田アナから最新天候状況が届く。併せて空港・道路状況も。5:30 a.m. 南国交通バスはチェーン装填で運行すると判明。5:50 a.m. スタッフ会議の結果、①原則として予定どおり実施 ②高速道通行止めとバス不通の場合、最大30分待つ ③遅刻者は部門を問わずまとめてラウンドする ④プロの予選第3ラウンド(アマ予選ラウンド)までは強行実施する その後は天候を見る 9:00 a.m. 2日目受付へ 10:00 a.m. 吹雪模様の中、ラウンド開始 11:00 a.m. 雪・風ともに強くなりブリザード状況下でのラウンドとなる。雪中に埋没するディスク続出。投げるより探す方に時間を取られる。緊急スタッフ会議は次の決定をなす。①プロは予選第3ラウンドへ全員決勝進出とする。②アマは予選ラウンド18ホールをもって決勝とする。加えて、このラウンドはプロ・アマともにOBもマンダトリーも廃止する。
この決勝ラウンドの結果を加えての部門別順位は以下のようになった。

1 プロ
(1)オープンの部
1位 梶山 学プロ52(トータル148) 2位 アンディペインタ―プロ57(同158)
3位 白井一夫プロ55(同163) 4位 長岡健太プロ62(同174) 
5位 青木雅樹プロ59(同176) 6位 小田洋平プロ61(同186) 
7位 川﨑広道プロ67(同199) 8位 下川征巳プロ60(同233)
(注:岩崎麻由プロ・野中一平プロ・田代忠義プロは天候不良棄権、横田浩プロは欠席届)
(2)レディースの部
1位 塚本里香プロ(トータル112) 2位 加藤宏美プロ(同118)
3位 中川原友香プロ(同126) (注: 3名とも天候不良棄権)
(3)マスターの部
1位 江原隆夫プロ57(トータル175) 2位 日高竜市プロ62(同184)
3位 西薗良人プロ65(同189) 4位 ジョンテーラープロ66(同190)
5位 武藤秀彰プロ66(同196)
(注:平林錠太郎プロ・野中泰治プロ・田添寛プロ・田中稔秋プロは天候不良棄権)
(4)グランドマスターの部
1位 森省三プロ61(トータル184) 2位 大島竜也プロ63(同186)
3位 中川達也プロ65(同190) 4位 高山幸司プロ65(同192)
5位 渡 正昭プロ62(同201) 6位 吉田雅之プロ67(同204)
7位 堺 伸雄プロ69(同221)(注:吉岡達浩プロ・諸岡通容プロは天候不良棄権)
(5)シニアグランドマスターの部
1位 藤本博行プロ79(トータル234) 2位 浜上光生プロ86(同245)
(注:梶山誠道プロは天候不良棄権)

以上プロの競技結果を記した。優勝そして入賞した各プロに衷心から祝意と敬意を申し上げる。また、心ならずも棄権やむなきに至った有能プロ諸氏の心中、察するに余りあるものあり。時と金を工面し、腕によりをかけ、勇んで臨んだ南溟の地でのディスクゴルフ大会! このように邪険な扱いを受けるとは夢にも思わなかったに違いない。これもひとえに主催者の不徳の致すところ。諸氏に他日のあらんことを願う。

2 アマ
アマ全体のエントリーは32名。当日出席は16名、欠席も16名、それゆえ寂しい陣容となったが敢えて部門別に報告する。

(1)アドバンスの部
1位 持留慎吾アマ60
(注:新内康雄アマ・岩崎光洋アマ・郡守彦アマは天候不良棄権、八木能世アマは欠席届)
(2)アドバンス女子の部
1位 間部恵子アマ68  2位 福村優美アマ83
(注:田中佑季アマは天候不良棄権)
(3)マスターの部
1位 渋井隆嗣アマ66  2位 川村雅彦アマ67
(注:山口学アマ・上薗輝典アマ・廣田直敬アマは天候不良棄権)
(4)マスター女子の部
1位 渋井千佳子アマ74
(注:山口美津子アマ・田中佐八美アマは天候不良棄権、松原あゆみアマは欠席届)
(5)シニアグランドマスターの部
1位 松元辰美アマ64  2位 上原眞アマ121  3位 新村建治アマ122 
4位 持留潤一アマ124 (注:松元文雄アマ・市来正史アマは天候不良棄権)
(6)シニアグランドマスター女子の部
1位 浜上和子アマ67  2位 田畑志保子アマ71 3位 松元ひとみアマ76
3位 永野冨美代アマ76 (注:新村澄子アマ・井上準子アマは天候不良棄権)
(7)ジュニアU13の部
1位 川村隆太郎アマ60  2位 新村玲央アマ76  3位 柚木零司アマ101

以上でアマの記述を終わる。プロ同様、アマも天候不良による被害が甚大であった。どうかこれにくさらず、次の機会に大いに活躍していただきたい。

最後になりましたが、本大会開催にあたって受けた日本ディスクゴルフ協会本部・福岡県協会・熊本県協会・佐賀県協会・北九州クラブからの多大の協力と援助に、深甚の謝意を捧げます。そしてまた、地元吉野公園の環境整備への情熱・強力な設営技術提供あってこその大会成立であったことを強調させていただきます。まことに有り難うございました。

“南の島に雪が降る”を地で行った第2回鹿児島オープン。我が国ディスクゴルフ大会史に不滅の1ページを加えたのかもしれません。時がめぐり、また年が明け来年1月の第3回鹿児島オープンは、いかなる展開となりましょうや。それを見るのもまた一興ではありますまいか。
我が親愛なるディスク同志たちよ
次回もまたどうか意欲をもって薩摩の国においでくださらんことを!
 
鹿児島県ディスクゴルフ協会会長 浜上光生